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イオン交換法による塩素同位体効果の測定
武蔵 正明大井 隆夫Hans G.M. EGGENKAMP矢戸 弓雄
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2004 年 53 巻 4 号 p. 213-217

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抄録
塩素安定同位体分離係数を精度良く得るために, 陰イオン交換樹脂を用いたクロマトグラフ実験を展開距離150cmで行った。0.1mol/L HCl溶液を供給液として, 流速1.5mL/min, 水温25℃の条件下で行った実験により得られた分離係数は, 1.00023±0.00006 (1σ) であった。この結果は, 前報で報告した展開距離30cm及び450 cmの実験結果とよい一致を示した。またこの結果は, 塩素の軽い同位体 (35Cl) が選択的に樹脂相中に濃縮し, 一方その重い同位体 (37Cl) が溶液相中に濃縮することを意味した。この濃縮傾向は, 溶液相中における塩化物イオンの水和構造が, 樹脂にイオン結合した塩化物イオンの構造よりもわずかに安定であることを示唆している。
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© 社団法人 日本アイソトープ協会
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