抄録
東部ベーリング海から日本海にかけて採集した標本を用い,ズワイガニC.opilio及びオオズワイガニC.bairdiの性成熟に達する大きさを甲幅に対する鋏幅の相対成長によって推定した。C.opilio及びC.bairdiのいずれについても成熟サイズと最大サイズには水域により差が認められた。又,成熟甲幅と採集された最大個体の甲幅(最大甲幅)の間には関係があり,成熟甲幅が大きいほど最大甲幅も大きい傾向が認められた。成熟甲幅や最大甲幅は環境の水温と関係があるとみられ,それら甲幅は水温の高いほど大きいと考えられた