甲殻類の研究
Online ISSN : 2433-0108
ISSN-L : 0287-3478
イボイワオウギガニに見られた交尾栓について
富川 なす美渡邊 精一
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1990 年 18 巻 p. 19-21

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抄録

1987年5月から1988年9月まで東京水産大学坂田実験場(千葉県館山市)地先の磯で採集したイボイワオウギガニEriphia smithii MCLEAYの雌420個体のうち71個体が交尾栓を有していた。交尾栓は雌の生殖孔をふさいでおり,棒状で後端が膨らんでいる。交尾栓を有していた雌は1例を除き脱皮後間もないと思われ,交尾は雌の脱皮直後に行われると考えられる。交尾栓は交尾後1,2週間で消失する。

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© 1990 日本甲殻類学会
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