2003 年 1 巻 1 号 p. 16-21
米国主要都市において長期的・包括的なダウンタウン計画が策定された1980年代は、ダウンタウン・プランニングの歴史上、最も都市空間の質が重視された時代であった。本調査の目的は、クリーブランド、デンバー、ポートランド、シアトルのダウンタウン計画の策定過程を把握し、そこで適用された計画技法の特徴を明らかにすることであった。計画策定過程は都市によって異なること、そして、そこで適用された計画技法としては、ニュースレターの配布、ワークショップ等の開催、スタジオの設置、スケッチや模型の活用といったアウトリーチ技法やグラフィック・ファシリテーション、代替計画案の作成と評価といった協議技法があることが明らかになった。