都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
水害時における住民の意思決定と避難行動に関する研究(1)
平成23年台風12号の和歌山県田辺市本宮地区における聞き取り調査
落合 知帆稲荷 瑞季
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2013 年 12 巻 2 号 p. 78-81

詳細
抄録

近年、各地で短時間の集中的な豪雨による河川の氾濫によって、人的・物的被害にも多大な被害を受けている。このような災害に対応するためには、住民各自が早期に安全な場所に自主的に避難することが被害の軽減につながるとされているが、各地域の地理的・社会的条件さらには過去の経験を踏まえた個人の意思決定や避難行動は多様である。本研究では和歌山県田辺市本宮地区での平成23年12号台風を事例に実施した聞き取り調査をもとに考察する。その結果、人々は、避難の意思決定を過去の経験知と独自の判断基準を基に行い避難行動を取っていたこと、場所によっては浸水のために何度も避難場所を移動していたことが分かった。

著者関連情報
© (c) 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top