2004 年 2 巻 4 号 p. 114-117
本論文の目的は、市民参加のしくみを規定したまちづくり条例の実態を把握し、課題を整理することにある。神奈川県の市町村におけるまちづくり条例を対象として、条例のレビューによる要素分析、自治体へのヒアリング調査をもとに考察をおこなった。その結果、条例は規制するための「ルール」から、住民が参加するための「ツール」としての役割が大きくなってきている傾向があり、今後は、ワークショップなどの積極的参加や様々な市民団体による支援によるまちづくり意識の底上げ及び計画の担保性を高めるしくみづくりが必要であることが示された。