2024 年 22 巻 4 号 p. 744-747
2024年1月1日の能登半島地震に際し JAXA は ALOS-2 に搭載された合成開口レーダで緊急観測されたデータを公開した.本稿はそのデータを使用して朝市大規模火災が発生した地区の被災状況を把握することを試みた結果について報告するものである.差分抽出と RGBカラー合成画像作成の2通りの方法を試みた結果,被災前後で変化量が大きい場所があることが明らかとなり,無償で公開されたデータとフリーウエアの活用により一定の効果が得られることが示された.実際の災害対応での使用については精度や運用上の課題があることが示唆される.