2007 年 6 巻 2 号 p. 67-73
中国においては社会主義市場経済の下、大都市の急速な成長に伴う大規模な開発活動が行われているが、歴史的文化遺産の保存及び利活用も中国政府が大きな関心を持つ問題となりつつある。本研究では、既存研究を踏まえて、保存事業があまり進まなかった北京市の事例を取り上げ、日本における補助金制度の経験に基づいて中国における歴史的町並み保存計画制度の仕組みを整理し、参加型の保存事業の実施を進めるため、日本的補助金制度の導入についての可能性を考察しようとするものである。