Review of Polarography
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直流ポーラログラフによるアセトンーイソプロピルアルコール混合溶媒中のニトロセルロースの定量
水口 仁植野 喜一
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1972 年 18 巻 5-6 号 p. 51-54

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抄録
 芳香族及び鎖状のニトロ化合物が水銀滴下電極で良好な還元波を示すことは良く知られているが,ニトロセルロースのような高分子化合物についてはまだ報告されていない. 著者等は0.1M過塩素酸ナトリウム及び0.1M過塩素酸の存在下で,アセトンーイソプロピルアルコール混合溶媒(アセトン1容+イソプロピルアルコール5容)中のニトロセルロースの挙動を検討したところ,非常に良好な還元波を示す事を見い出した(Fig.1).ニトロセルロースの拡散電流と濃度とは0.6×10-3M(濃度の定義については本文を参照)まで比例関係にあるので(Fig.2),これよりニトロセルロースの定量が行える事が分った.繰り返し精度は標準偏差百分率で0.59%であった.本方法により,アルミナ,無機不純物を含む電着用アセトンサスペンション中のニトロセルロース量を精度良く定量することが出来る.
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© 日本ポーラログラフ学会
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