理学療法学
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報告
足位が中殿筋活動に及ぼす影響
―距骨下関節の内外反運動との関係―
入谷 誠山嵜 勉大野 範夫山口 光国内田 俊彦筒井 廣明黒木 良克
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1991 年 18 巻 1 号 p. 35-40

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抄録

今回,我々は足位,すなわちFOOT ANGLEの変化が,骨盤の側方安定性に関与する中殿筋活動の動態と距骨下関節の内外反角度にどの様に影響をするかをX線学的及び筋電図学的に検索した。その結果,X線学的には,TOE-OUTで距骨下関節は内反し,TOE-INで距骨下関節は外反した。筋電図学的分析では,中殿筋の活動はTOE-OUTからTOE-INに向かって,明らかに増加した。さらに中殿筋の活動量が最も大きかったTOE-IN 30°でアーチサポートを挿入すると,中殿筋の活動量が明らかに低下したことから,中殿筋の活動量はFOOT ANGLEの変化のみならず,足部アーチの状態も大きく影響を及ぼしていることを示唆した。

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© 1991 公益社団法人 日本理学療法士協会
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