理学療法学
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研究論文(原著)
  • 川野 拓紀, 佐々木 健一
    2024 年 51 巻 3 号 p. 59-67
    発行日: 2024/06/20
    公開日: 2024/06/20
    [早期公開] 公開日: 2024/05/25
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    【目的】心臓外科術後患者における100 m歩行自立日の予測式を明らかにすること。【方法】対象は待機的・準緊急心臓外科手術(冠動脈バイパス術,弁膜症手術,複合手術)を受けた251例。術前・術中情報,術前身体機能,術後初期の臨床経過を調査し,100 m歩行自立日を従属変数とした重回帰分析を行った。【結果】重回帰分析にてBody Mass Index(以下,BMI),人工呼吸器装着時間,48時間後Sequential Organ Failure Assessment(以下,SOFA) score,術後2日目(Post-operative Day 2:以下,POD2)のFunctional Status Score for the Intensive Care Unit(以下,FSS-ICU),Short Physical Performance Battery(以下,SPPB)が100 m歩行自立日に関連する独立変数として検出された。重回帰式は,予測日数=13.600+BMI×(−0.058)+人工呼吸器装着時間×(4.737×10−4)+48時間後SOFA score×(0.256)+POD2 FSS-ICU×(−0.208)+SPPB×(−0.302)であった(p<0.001)。【結論】今回の回帰モデルを用いることで退院時期の予測や医療資源の調整に役立つことが示唆された。

  • 石野 晶大, 山田 和政, 牧 芳昭
    2024 年 51 巻 3 号 p. 68-75
    発行日: 2024/06/20
    公開日: 2024/06/20
    [早期公開] 公開日: 2024/05/25
    ジャーナル フリー HTML

    【目的】日常生活動作(Activities of Daily Living:以下,ADL)改善度にGeriatric Nutritional Risk Index(以下,GNRI)の推移が与える影響を検証すること。【方法】対象は低栄養リスクを有する脳卒中患者328名とした。調査項目は入棟時の基本属性,身体機能・能力,GNRIの推移とした。GNRIの推移は入棟時から入棟2ヶ月時のGNRIの臨床的に意味のある最小差(Minimal Clinically Important Difference:以下,MCID)を算出し,MCIDとGNRIのカットオフ値に基づき4群に分類した。解析は多重比較検定と目的変数をADL改善度とした重回帰分析を行なった。【結果】ADL改善度はGNRIが向上した群と比較して,維持群,低下群でいずれも有意に低値であり,GNRIの推移はADL改善度に影響した。【結論】栄養状態が維持もしくは低下した症例は良好なADLの改善が得られず,入棟期間中の栄養状態の推移に留意し,栄養状態の向上を図る栄養管理の重要性が示唆された。

総説
シリーズ「理学療法におけるデバイステクノロジーの活用」
シリーズ「自主練習の指導・処方における考え方」
編集委員会・編集後記
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