2016 年 43 巻 6 号 p. 501-507
【目的】訪問リハビリテーションを利用開始してからの要介護度変化とそれに関係する要因を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は利用開始から1 年間以上訪問リハを継続している510 名とした。利用開始時と調査実施時の要介護度の比較を行った。また,要介護度変化の関連要因を探るため,ロジスティック回帰分析を行った。【結果】調査実施時では,軽度化が175 名(34.3%),維持が194 名(38.0%),重度化が141 名(27.6%)であった。要介護度を比較した結果,利用開始時と調査実施時で有意な軽度化が認められた(p = 0.017)。要介護度変化の関連要因として,軽度化には年齢(オッズ比OR = 0.967),早期訪問リハビリテーションの導入(OR = 1.950),重度化には,年齢(OR = 1.049)が関連する要因として抽出された。【結論】早期訪問リハビリテーションの導入が要介護度軽度化を促進できる可能性が示された。