理学療法学
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研究論文(原著)
維持血液透析患者の栄養状態と身体機能の性別と年代別にみた代表値
原 采花河野 健一大下 裕世矢部 広樹長嶋 史子名村 晋哉一柳 浩志森山 善文西田 裕介山田 哲也
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キーワード: 血液透析, 身体機能, 代表値
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2020 年 47 巻 3 号 p. 207-214

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抄録

【目的】維持血液透析患者の栄養状態,身体機能の代表値ならびにカットオフ値を下回る患者の割合を年代別に明らかにした。【方法】670 例の維持血液透析患者に対して,患者背景,Body Mass Index(BMI),Geriatric Nutritional Risk Index(以下,GNRI),握力,膝伸展筋力,通常歩行速度,Short Physical Performance Battery(以下,SPPB)を横断的に調査した。サンプルサイズの妥当性を確認し,代表値の算出とカットオフ値を下回る患者の割合を年代間で比較した。【結果】50 歳以上の年代では十分なサンプルサイズを設定できた。GNRI,握力,膝伸展筋力,歩行速度,SPPB はいずれも年代が高いほど低値で,80 歳代においてカットオフ値を下回る割合が高かった。【結論】維持血液透析患者の栄養状態,身体機能の年代別代表値と高齢患者における低下の実態を示すことができた。

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© 2020 日本理学療法士学会
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