理学療法学
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人工心肺非使用冠動脈バイパス術後の中等度貧血が退院時身体機能低下に及ぼす影響
平川 功太郎齊藤 正和堀 健太郎安達 裕一上脇 玲奈足立 和恵小薗 愛夏作山 晃裕鈴木 雄大岩井 景吾有光 健河合 佳奈滝沢 光太郎今 一騎
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抄録

【目的】人工心肺非使用冠動脈バイパス術(以下,OPCAB)後の中等度貧血が身体機能低下に及ぼす影響を検討する。【方法】2013 ~2017 年の間に待機的かつ無輸血にてOPCAB を施行した135 例(男性83%,年齢70 ± 7 歳)を,術後3 病日目までヘモグロビン値10 g/dl 未満であった術後貧血群,10 g/dl 以上であった術後非貧血群に分類した。術前Short physical performance battery(以下,SPPB)得点に比べて退院時SPPB 得点が低下した場合を身体機能低下と定義し,危険因子を調査した。【結果】術後貧血群は,身体機能低下割合が有意に高値であり(32 vs. 14%,p = 0.017),術後貧血は身体機能低下の独立した危険因子であった(OR: 2.80, 95%CI 1.18–6.65, p = 0.020)。【結論】OPCAB 後に中等度貧血を呈する患者では,身体機能低下のリスクが高い。

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© 2019 日本理学療法士学会
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