論文ID: 12073
【目的】新型コロナウイルス感染症拡大によって,臨床実習が行えず,オンラインを活用した学内実習を実施した。実施した内容と学生の満足度について報告する。【方法】本学に在籍する2 年生69 名と4 年生64 名の学内実習において,オンライン上で実習協力者と学生をつなぎ,医療面接や姿勢動作観察,臨床推論を実施した。また,学生を対象に質問紙による満足度などを調査した。【結果】学年間の質問紙調査の結果を比較すると,2 年生と比較して4 年生は,満足度・学習意欲・学習効果などの質問において,肯定的な回答が多いことがわかった。【結論】低学年では,医療面接などを通じて,臨床経験の積み重ねが期待できるが,最終学年では理学療法プログラムの経験などが不十分となり,臨床経験の積み重ねは難しい。今後は臨床実習だけでなく,「当事者」を講師として招き,臨床さながらの経験ができる学内演習授業を構築することが課題である。