理学療法学
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橋出血により感覚機能と注意機能に低下を認めた症例に対して注意の外的焦点化と内的焦点化に着目した理学療法を行った経験
佐藤 佑太郎 松田 涼石川 直人山田 尚幸松田 直樹
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論文ID: 12370

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抄録

【目的】橋出血による感覚機能と注意機能に低下を認めた1症例に対し,注意の内的焦点化(Internal focus of attention:以下,IFA)と外的焦点化(External focus of attention:以下,EFA)に着目した理学療法の有効性を確認することとした。【症例紹介】橋出血により重度の感覚機能と注意機能低下を認めた1例とした。回復期入棟時(30病日)~84病日までは臥位での右下肢筋出力向上トレーニング,EFAによる教示を意識した立位荷重練習,歩行練習を主体に実施した。84~124病日では,IFAによる教示を意識したバランス練習や課題特異的な動作練習を主体に実施した。感覚・注意機能,バランス・歩行機能は改善し,屋外歩行自立を獲得し自宅退院となった。【結論】感覚・注意機能低下を認める症例に対しては,介入初期はEFAによる教示を中心に行い,注意・感覚機能の改善に伴いIFAによる教示を用いた介入の実施が有効である可能性が示された。

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