2023 年 25 巻 p. 19-23
目的
本研究は脳卒中後の患者に対する機能的電気刺激と装具療法の併用効果について加速度計を用いて明らかにすることを目的とした。
方法
症例は右被殻出血後(発症102病日)に左片麻痺を呈した50代男性。シングルケースデザイン(BAB法)を用い,通常介入期は通常の理学療法,介入期,再介入期は電気刺激装置を使用し下腿三頭筋を行い装具なしでの歩行練習を7日間実施。評価は介入期の前,通常介入期の前後,再介入期の後に加速度計を第3腰椎に装着し,前後成分,左右成分,鉛直成分の実行値算出し,体幹の動揺性を検証した。これに加え,10m歩行速度,6分間歩行を測定した。
結果
介入期→通常介入期前→通常介入期後→再介入期の順で示す。実効値( m/S2)装具なしでは前後成分:0.66→0.67→0.51→0.48,鉛直成分:0.89→0.78→0.58→0.63装具使用は 前後成分: 0.59→0.55→0.46→0.39,鉛直成分:0.86→0.64→0.56→0.51の結果であった。特に装具使用での鉛直成分,前後成分において変化がみられた。10m歩行速度(m/S)は0.7→0.8→1→1.1,6分間歩行(m)190→220→300→330となった。
結論
機能的電気刺激と装具歩行の併用は歩行速度や歩行距離などの時間的因子だけでなく,体幹の動揺性など空間的因子にも影響を及ぽすことが示唆された。