理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
研究論文
妊娠時の腰痛が日常生活動作へ及ぼす影響
榊原 愛子
著者情報
キーワード: 妊娠, 腰痛, 日常生活動作
ジャーナル フリー

2006 年 21 巻 3 号 p. 249-254

詳細
抄録

アンケート調査により,妊娠時の腰痛の実態を把握し,腰痛が日常生活へ及ぼす影響について検討することを目的とした。茨城県内の診療所及び総合病院の産婦人科,スポーツ施設に通う妊婦769名を対象に,独自に作成した質問紙を用いて調査した。その結果,妊婦の56.7%が今回妊娠してから腰痛を経験していた。VASによる腰痛の程度は‘軽い痛み’と感じる程度であったが,腰痛群は腰痛なし群に比べて,妊娠早期から,日常生活の中で腰に負担のかかる動作に,困難さを感じていた。これらのことから,妊娠時の腰痛は自覚的には軽度であると考えられるが,妊娠早期から日常生活動作へ悪影響を及ぼすので,妊娠早期より腰痛予防の対策が必要である。

著者関連情報
© 2006 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事 次の記事
feedback
Top