理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
急性期病院理学療法部門におけるリスクマネジメントの現状
山野 薫秋山 純和
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2008 年 23 巻 1 号 p. 39-45

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抄録
本研究は急性期病院の理学療法部門におけるリスクマネジメント体制整備の調査を目的としている。福祉保健医療情報ネットワーク事業の登録病院(9,019施設)の中から条件により絞り込み抽出した169施設を対象とし,質問紙法によるリスクマネジメント(RM)に関する調査を実施した。回収数は,112通(回収率66.3%)であった。病院の規模は200~1,500床,平均24診療科,平均理学療法士数は10.5人であった。理学療法部門で整備配置している主な機器は,心電図モニター,経皮的酸素飽和度測定器,酸素,吸引装置などであった。吸引装置を整備している施設(53.6%)の中で,看護師が勤務していない施設が37.5%あり,理学療法士の吸引技術の習得が必要な時期となっていると考えられる。安全な理学療法施行の対策は,機器・帳票類の整備によるRMなどと考えられ,緊急時の対応に関して抜本的な見直しが必要である。
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© 2008 by the Society of Physical Therapy Science
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