理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
練習方法の違いが模擬大腿義足歩行技能に及ぼす影響について
豊田 輝山崎 裕司加藤 宗規宮城 新吾吉葉 崇
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2008 年 23 巻 1 号 p. 67-71

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抄録
本研究では模擬大腿義足歩行を課題として,シェイピングとチェイニング法,プロンプト・フェイディング法を活用した練習プログラムを考案した。そのプログラムを課した介入群の運動効果と自身による反復練習を課した対照群の運動効果について比較検討した。結果,対照群,介入群の両群ともに練習後有意な10 m歩行時間の短縮と,膝折れ回数,外転歩行回数,および体幹の側屈歩行回数の減少を認めた。しかし,その改善度合はいずれの項目も介入群において大きく,伸び上がり歩行回数については,介入群でのみ改善を認めた。したがって,今回のシェイピングとチェイニング法,プロンプト・フェイディング法を用いた歩行練習は,口頭説明と対象者自身による反復練習に比べ,より早期に模擬大腿義足歩行のスキルを向上させるものと考えられた。
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© 2008 by the Society of Physical Therapy Science
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