2012 年 27 巻 3 号 p. 325-328
〔目的〕学生指導の参考にするため通学環境と学生の不安との関連性を分析することを目的とした.〔対象〕理学療法学科に入学した大学生.〔方法〕実家からの通学群または実家以外からの通学群に分け,通学環境と不安との関係を分析した.次に両群を実家からの距離で2群に分け,実家からの距離が心理面に与える影響を分析した.〔結果〕実家からの通学群と実家以外からの通学群では不安度に有意差を認めなかった.しかし,実家以外からの通学群で実家が遠い場合は近い場合に対し有意に不安度が高かった.〔結語〕一人暮らしを始めるに当たって,全員が同様に不安を抱いている様に考えがちであるが,実家からの距離によって不安度は異なっており,環境別に対応する必要性がある.