抄録
〔目的〕動作時足趾接地状況を加味して分類された,擬浮き趾群と真浮き趾群の足趾機能について検討し,浮き趾抽出の指針を得ることとした.〔対象〕成人女性95名を対象とした.〔方法〕Pedoscopeにて撮影した足趾接地画像から,安静時浮き趾スコア,努力接地時浮き趾スコア,前方移動時浮き趾スコアを求め,正常群,不完全接地群,擬浮き趾群,真浮き趾群に分類した.この4群に対し,足趾把持力,前方移動能力を計測し,比較検討した.〔結果〕足趾把持力は,正常群と真浮き趾群で,前方移動能力は,正常群と擬浮き趾群,正常群と真浮き趾群および擬浮き趾群と真浮き趾群の間で有意差がみられた.〔結語〕擬浮き趾群と真浮き趾群を分けて検討する必要がある.