抄録
〔目的〕肩関節屈曲位を保持した状態からの肘関節伸展運動という上肢遠位部の関節運動時COPの前後方向移動パターンに着目し,APAについて検討した.〔対象〕整形外科学的および神経学的に問題のない健常男性10名(23.8±1.9歳)とした.〔方法〕右肩関節120°屈曲位を保持したまま肘関節伸展運動を二種類の速度で行い,このときのCOP移動方向のパターン分類を行った.〔結果〕前後方向においては速い課題ではCOPは後方に,遅い課題では前方に移動するという結果が有意に現れ,左右方向では速度による有意な差はみられなかった.〔結語〕本研究より立位において上肢遠位関節の運動を行う場合,動作開始直前のCOP移動が生じる可能性が示唆された.