2014 年 29 巻 6 号 p. 867-871
〔目的〕介護保険制度の利用における家族介護者の満足度と経済状況を明らかにすることとした.〔対象〕居宅介護支援事業所を利用している要介護者33名の主たる家族介護者33名とした.〔方法〕ケアプラン実施記録票から介護保険サービスの利用状況を,家族介護者から介護保険制度の利用における満足度と経済状況に関する調査を実施した.〔結果〕介護保険制度に関して,97%の家族介護者が満足していた.また,介護保険サービスの量が「できている群」は「できていない群」に比べ,サービス利用率が高かった.また,サービス利用による経済的負担を理由にサービスを制限している可能性が示された.〔結語〕家族介護の継続のためには家族の経済的負担を軽減するための支援が必要であると考えられた.