2014 年 29 巻 6 号 p. 927-931
〔目的〕軽費老人ホーム入所女性に他動式マシンによる運動を指導し,運動の効果を調べた.〔対象と方法〕高齢女性28名を対象とし,運動は週2回で12週間実施した.指標は,アームカール(AC),チェアースタンド(CS),アップアンドゴー(UG),シットアンドリーチ(SR),バックスクラッチ(BS),ファンクショナルリーチ(FR),12分間歩行テスト(TW)とした.〔結果〕運動開始前は地域在住高齢者と比較して極めて低い水準であった.ACとTWは交互作用が認められ,運動効果が示された.運動群のACの変化率は25.1%,TWは24.3%であった.〔結語〕入所時の運動前機能的体力は極めて低かったが,受動的運動による短期的な運動は効果があり,他動式マシンによる軽度の運動は健康づくりの支援として有効であった.