理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
外反母趾用の機能的靴下による介入効果の検証
吉田 隆紀谷埜 予士次鈴木 俊明増田 研一
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キーワード: 外反母趾, 歩行, 床反力
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2016 年 31 巻 6 号 p. 857-863

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抄録

〔目的〕本研究は,外反母趾用靴下の機能的靴下の効果を運動療法のみ実施したものと比較して検討した.〔対象と方法〕対象は,外反母趾角が15°以上の靴下着用運動療法群7名(13肢)と運動療法群7名(13肢)の女子学生とした.測定は,身体アライメント評価,足関節可動域,足趾筋力とした.また床反力計で歩行時の立脚時間,床反力,COP軌跡長を計測した.介入内容は,両群ともに週3回,6週間の運動療法を実施し,靴下着用運動療法群は靴下着用を加えた.〔結果〕介入前後の比較において靴下着用運動療法群は,外反母趾角の減少と蹴り出し時の垂直分力値が減少した.〔結語〕外反母趾用靴下着用は,運動療法実施のみより外反母趾角の改善効果が得られ,運動療法は歩行時の母趾へのストレスを減少させると考えられる.外反母趾の運動療法に外反母趾用靴下を組み合わせると外反母趾角の改善効果が高い.

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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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