2019 年 34 巻 5 号 p. 673-676
〔目的〕理学療法士国家試験実施の前後において,理学療法養成校大学生のバーンアウト傾向に影響するストレスの度合いの変化を明らかにすることとした.〔対象と方法〕4年制医療系大学理学療法学科に在籍する学生23名(男性9名・女性14名,年齢22.0 ± 0.4歳:平均 ± 標準偏差)とした.理学療法士国家試験実施20日前と国家試験実施翌日に,バーンアウト尺度と独自に作成したストレスの度合いについてGoogle formを用いてアンケートを行った.〔結果〕国家試験前のバーンアウト尺度のうち,個人的達成感は,国家試験前から国家試験後で有意に増加した.国家試験前は国家試験に対するストレスを持っていたが,国家試験後はストレスが優位に減少した.〔結語〕国家試験前後で学生はストレスを抱えていたため,内容や度合いにより学生への対応を行うことが必要である.