2020 年 35 巻 1 号 p. 5-9
〔目的〕回復期脳卒中患者における転帰先決定に装具療法が及ぼす影響を検討するためFunctional Independence Measure(FIM)改善項目を分析した.〔対象と方法〕下肢装具を処方された回復期脳卒中患者82名を対象とした.対象を自宅群と施設群に分け,基本特性とFIM 18項目,FIM利得で比較した.FIM利得ではロジスティック回帰分析を行った.〔結果〕基本特性では,自宅群で入退院時Stroke Impairment Assessment Set(SIAS)合計と同居家族人数で有意に高値であり,短下肢装具が有意に多かった.FIM利得は清拭,更衣(上),更衣(下),移動,階段昇降,記憶で有意差を認め,階段昇降と記憶は有意なオッズ比を認めた.〔結語〕回復期の装具療法において階段昇降の改善が転帰先へ影響する重要な因子であると示唆された.また転帰先にかかわらず,活動量が高まることは記憶改善に影響することが示された.