2022 年 37 巻 6 号 p. 605-610
〔目的〕要介護高齢者のFunctional Reach Test(FRT)見積もり誤差値と過去6ヵ月の転倒歴との関連を明らかにすること.〔対象と方法〕通所サービスを利用する要介護高齢者31名(男性14名,年齢83.1 ± 8.8歳)を対象に横断研究を実施した.転倒歴に関連すると考えられた項目として,FRT見積もり誤差値に加えて,基本項目を診療録より抽出し,身体機能,認知機能,転倒恐怖心を測定した.〔結果〕転倒歴の関連因子としてFRT見積もり誤差値が選択された.〔結語〕本研究では,FRT見積もり誤差値が大きい要介護高齢者は,転倒リスクが高いことが示唆された.