2025 年 40 巻 3 号 p. 131-135
〔目的〕大学生におけるロコモティブシンドローム(ロコモ)と中学校(中学)高等学校(高校)時代の通学手段・通学時間・運動部歴との関係性を明らかにすること.〔対象と方法〕対象は,医療系大学の206名(男性80名,女性126名)とした.ロコモ度テスト,握力,アンケートによる中学高校時代の通学手段・通学時間などを調査した.ロコモ群と非ロコモ群に分けて,群間比較と二項ロジスティック回帰分析を行った.〔結果〕二項ロジスティック回帰分析の結果,高校時代の片道の通学時間が1時間以上,歯科矯正の経験ありが大学生のロコモと関係していた.〔結語〕高校時代の通学時間などの習慣が,大学生のロコモと関連する可能性が示唆された.本結果より,若年期のライフスタイルを踏まえたロコモ予防への介入の重要性が示唆された.