理学療法のための運動生理
Print ISSN : 0912-7100
急性期頸髄損傷患者の無気肺に対する呼吸理学療法 ―発声練習と呼吸嚥下協調訓練との併用―
松尾 智
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キーワード: 誤嚥, 無気肺, 呼吸理学療法
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1992 年 7 巻 2 号 p. 63-67

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抄録
声門閉鎖不全と呼吸嚥下協調不全が原因で唾液を誤嚥し、無気肺を形成したと思われる頸髄損傷者に対し、従来のCPTに加え、発声練習と呼吸嚥下協調訓練を実施したところ、効果的であった。急性期頸髄損傷者では、反回神経損傷、挿管による声帯圧迫、頸部の肢位と周囲筋の過剰な筋活動、麻酔の方法等が無気肺や誤嚥の原因となる可能性があリ注意が必要である。特に、嗄声がみられる場合は、声帯機能の観察が不可欠と思われる。
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