抄録
1991年から1993年までの3年間における国内の理学療法士の論文,学会発表と,同時期のPhysical Therapy誌における論文の比較から,電気刺激療法に関する最近の傾向と問題点を探った。国内の学会では,筋力増強のための電気刺激療法,Physical Therapy誌では,創傷・潰瘍治癒,浮腫抑制のための電気刺激療法に関するものが多くみられた。また,Physlcal Therapy誌では動物を対象とした基礎的研究に関する論文がみられるのも特徴的であった。これらのことから,従来より指摘されている,より基礎的な研究による作用メカニズムの解明が必要なことが改めて示唆された。