抄録
健常青年女子を対象に汗腺機能を反映すると考えられている交感神経皮膚反応(SSR)の再現性について検討した。(1)刺激頻度によるSSR波形の比較では振幅の標準偏差が10秒間隔で最も大きく,20秒以上では測定値のばらつきに殆ど差がみられなかった。(2)潜時,振幅の日内変動は認められず,測定日間の変動も小さかった。(3)性周期によるSSR波形の変化はみられなかった。以上の事から,健常青年女子を対象にSSR波形を導出する際には時間帯,性周期にこだわらず,20秒以上の間隔で電気刺激を与えれば測定値の再現性は同一個人間で高いことが認められた。