2007 年 68 巻 3 号 p. 483-489
外国産のザリガニ類やエビ類の移入に付随して,共生生物であるヒルミミズ類の非意図的移入が起こっている。日本からはこれまで4種の外来ヒルミミズ類が記録され,このうち,シグナルザリガニに付随した2種(Sathodrilus attenuatus Holt, 1981, Xironogiton victoriensis Gelder and Hall, 1990)とカワリヌマエビ属に付随した1種(Holtodrilus truncatus (Liang, 1963))が現在定着している。日本で記録された外来ヒルミミズ類のそれぞれについて,形態的特徴を示すとともに,移入の経緯と分布の状況を概説した。