日本臨床外科医学会雑誌
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イレウス症状を伴った盲腸腺扁平上皮癌の1例
網野 賢次郎三重野 寛治佐藤 重樹四方 淳一
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1987 年 48 巻 3 号 p. 386-391

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抄録
大腸の腺扁平上皮癌は比較的まれな疾患とされている.今回,盲腸に発生した腺扁平上皮癌の1例を経験したので報告する.
症例は77歳女性でイレウス症状を主訴として入院となった. long tubeによる腸管内減圧後,小腸造影および注腸造影より盲腸癌と診断し,右半結腸切除術を施行した.病理組織所見では,腺腫成分と扁平上皮成分により構成された癌病巣が混在していた所見より,腺扁平上皮癌と診断した.著者らの調べえた限りで大腸の腺扁平上皮癌は本邦で38例,外国で40例が報告されているが, 3例がイレウスを主訴としていた.
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