日本臨床外科医学会雑誌
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肺癌を含む重複癌の臨床的検討
大石 明雄菅野 智之高野 祥直外山 雅文斎藤 拓朗竹重 俊幸管野 隆三薄場 彰井上 仁元木 良一
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キーワード: 肺癌, 重複癌
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1990 年 51 巻 12 号 p. 2607-2611

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抄録
1979年1月から1989年4月までの約10年間に,当教室で経験した肺癌を含んだ重複癌は13例で,全肺癌の7.0%であった.年齢,性差,肺癌の組織型は全肺癌と比較して差はなかった.胃癌7例,大腸癌3例,食道癌と子宮癌と乳癌が各1例であった.同時性異時性とも消化器癌が多数を占めた.肺切除術を行った12例の5年生存率は17.0%で,肺癌死以外の3例を除いた9例の5年生存率は28.2%であった.肺癌診断治療と術後の長期follow-upにあたっては,特に消化器系を中心とした重複癌の早期発見早期治療を念頭に置く必要がある.
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