日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
肥厚性幽門狭窄症例の臨床的検討-手術適応及びその時期について-
檜山 英三横山 隆市川 徹宮本 勝也松浦 雄一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 52 巻 2 号 p. 277-284

詳細
抄録
近年,肥厚性幽門狭窄症(以下本症)は手術的に治療されるようになったが,時に保存的治療後に手術されることがある.そこで,本症の治療法を検討する目的で, 1972年以降に当科で経験した本症62例について検討した.
入院時所見では,発症から来院までの期間が長い症例ほど体重増加は不良で,これらの症例の多くは,保存的治療が行われた後に来院していた.来院時の酸塩基平衡・血清電解質及びその他の検査所見に従って体液バランスの補正を行った.病悩期間が長い為に著明な脱水や全身状態不良を認めた8例に血漿製剤の投与を行った.一方,未治療で来院した35例の体液補正は容易で,輸液開始後24時間以内にBase excessは正常域に補正されていた.
以上から,むやみに保存的治療を行うことは不利であり,われわれは本症と診断された患児は手術適応とし,電解質バランス,脱水を補正後すみやかに手術を行う方針としている.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top