日本臨床外科医学会雑誌
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胃癌患者における術前の栄養状態と非特異的免疫能の相関性について
朴 英進小林 一雄本田 亮一加瀬 肇佐藤 行彦鷲澤 尚宏永澤 康滋柳田 謙蔵吉雄 敏文山崎 史朗小松 壽高山 吉隆
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1991 年 52 巻 2 号 p. 285-293

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抄録
初回手術を受けた胃癌患者で,その進行度を加味し,術前の栄養状態の指標であるアルブミン値と宿主の非特異的免疲能との相関性について検討した. 1985年2月より88年12月までに手術した69例を対象とし,術前にアルブミン値と12種の非特異的免疫パラメーターを測定した.術前アルブミン値と非特異的免疫パラメーターの間に重相関関係があり, stage III+IV群では係数の0.8237と高値を示した.またstage I+II群ではPHA・ConAリンパ球幼若化反応が, stage III+IV群では白血球数・PPD皮内反応が寄与の度合の高いパラメーターであった.すなわちstage I+II群ではhelper T細胞の数よりPHAによる機能が,さらにsuppressor T細胞の数よりConAによる機能が,そしてstage III+IV群では細胞性免疫能全体が術前アルブミン値に寄与する度合が高かった.栄養状態の改善と術前免疫療法は外科療法の一助になると結論できる.
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