日本臨床外科医学会雑誌
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出血性胃十二指腸潰瘍症例の検討
片山 幸治梶谷 隆西原 雅浩岡本 有三漆原 貴板本 敏行田村 裕幸河石 浩梶原 博毅
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1991 年 52 巻 4 号 p. 718-724

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抄録

吐・下血を主訴として入院した出血性胃十二指腸潰瘍症例287例について臨床病理学的に検討した.手術施行例は155例(54.0%)を占め,出血率はUL-II 78.0%, UL-III 44.0%, UL-IV 47.0%,緊急手術施行率はUL-II 76.5%, UL-III 42.9%, UL-IV 46.6%といずれもUL-II症例において高率であった.血管断端陽性例の露出血管径の検討においては,内膜外径比がUL-II 0.074 UL-IV 0.125とUL-IIに有意に内膜肥厚が少なく,血管が破綻した場合血栓形成が起こりにくく,より止血しにくいと考えられた.

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