日本臨床外科医学会雑誌
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巨大横行結腸平滑筋肉腫の1例
三浦 義夫加藤 良隆清光 六郎小川 喜輝岡本 太郎小出 圭則行 敏生藤川 光一山根 浩介岩本 俊之
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キーワード: 結腸平滑筋肉腫
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1991 年 52 巻 4 号 p. 837-843

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抄録

全消化管を通じて結腸は平滑筋肉腫が最も少ない部位であり,本邦では自験例の横行結腸平滑筋肉腫の1例を含め現在までに58例が報告されている.
患者は53歳の男性で上腹部痛を主訴とし,右上腹部に腫瘤を触知された.腫瘍のCT所見は中心壊死を反映した低吸収域を示し平滑筋肉腫に特徴的な所見であったが,大腸癌と術前診断し,右半結腸切除術,リンパ節郭清(R3)を施行した.
腫瘍は170×105×70mm,管内型の平滑筋肉腫で肝彎曲部に近い横行結腸に存在し,リンパ節転移および肝転移を認めなかった.術後化学療法を行うことなく, 4年2カ月現在,再発,転移の徴候を認めていない.

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