日本臨床外科医学会雑誌
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胃切除後早期に発症した急性気腫性胆嚢炎の1例
阿部 秀樹若山 達郎奥山 正治豊田 忠之
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1991 年 52 巻 6 号 p. 1358-1362

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抄録

急性気腫性胆嚢炎の1例を報告するとともに,本邦報告96例を集計し若干の考察を加えた.
症例は63歳の男性で,胃切除後第12病日に発症した.腹部単純X線撮影で右肋弓下に胆嚢の輪郭を縁どる特徴的なガス像を認め,急性気腫性胆嚢炎と診断し胆嚢摘出術を行った.またその1年後の胆道造影で総胆管内に結石を認め,これを経皮経肝的,内視鏡的に切石した.
本症の本邦報告96例中胃手術後の発症は11例あり,うち術後早期の発症は3例である. TAE施行後の発症は3例あり,すべて施行後早期の発症である.またこれら96例中12例の経過中に総胆管結石が認められている.

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