日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
原発性びまん浸潤型大腸癌の2症例
水本 清Toyomi KAMESAKI古本 豊和河村 良寛岸 清志加藤 一吉
著者情報
キーワード: びまん浸潤型癌, 大腸癌
ジャーナル フリー

1992 年 53 巻 1 号 p. 145-148

詳細
抄録
最近経験した原発性びまん浸潤型大腸癌の2症例を報告する.症例1: 71歳,男性.主訴は排便時の残便感.注腸造影にて10cmの直腸狭窄を認めた.直腸切断術を施行したが,術後5カ月に肝転移で死亡した.症例2: 64歳,女性.主訴は,左下腹部痛と腫瘤.注腸造影にてS状結腸の完全閉塞を認めた.手術にて左半結腸, S状結腸切除と外腸骨動静脈合併切除施行.術後1年4カ月現在生存中である.
われわれの経験した2症例を含めた本邦の報告201症例の文献よりの検討にても原発性びまん浸潤型大腸癌は頻度も少なく,診断時すでに腹膜転移,リンパ節転移をかなり高率に認め,予後は不良であった.よってこのタイプの大腸癌には,早期診断と手術を含めた集学的治療が重要であると考えた.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top