日本臨床外科医学会雑誌
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グルカゴノーマの1例
金 達也島野 吉裕四宮 洋一苗加 文男中野 博重堤 雅弘小西 陽一
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1992 年 53 巻 1 号 p. 178-182

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抄録
グルカゴノーマの1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告した.
患者は42歳の女性で食思不振と体重減少を主訴に来院.皮膚症状,貧血,耐糖能の低下はみられなかった.胃X線検査で胃体中部後壁に圧排像を認め,腹部超音波, CT検査で膵尾部に最大径約5cmの充実性腫瘤を認めた.血管造影では腫瘍濃染像が得られた.ホルモン学的検査をすすめたところ血中グルカゴン値が4,000pg/ml以上と高値を示し,他の消化管ホルモンは正常値であった.測定した9種類の血漿アミノ酸はすべて低値を示した.膵尾部に発生したグルカゴノーマの診断のもと膵体尾部脾合併切除術を施行した.周辺臓器並びにリンパ節転移は認めなかった.免疫組織学的にもグルカゴノーマと確診できた.術後,血中グルカゴン値は48pg/mlと著減し,低アミノ酸血症も改善された.
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© 日本臨床外科学会
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