日本臨床外科医学会雑誌
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アルコール誘発性Rhabdomyolysisの1例
石倉 宏恭荒井 隆鈴木 健司木内 俊一郎武山 直志田中 孝也
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1992 年 53 巻 1 号 p. 221-225

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抄録
電撃型アルコール性rhabdomyolysis (RML)症例を経験したので,過去の本邦集計とあわせ報告する.
症例はアルコール依存症の35歳男性.拘置所入所中に四肢の振戦が生じ,突然ショック状態となり,意識障害をきたしたため当院搬入となった.
入院時の理学的所見,尿検査,血液検査等よりアルコール性RMLと診断する.腎不全は頻回の血液浄化療法により軽快したが,肝機能は入院期間を通じ低値で推移した.種々の治療により病状はいったん軽快傾向をみたが,その後MOFに陥り,第62病日患者は死亡した.
本邦における詳細が明確であった報告例はこれまでに16例あり,うち15例が大酒家であったが,肝機能に関しての詳しい記載はみられなかった.アルコール性RML患者に遭遇した場合は腎障害のみならずアルコールに起因した肝障害も充分念頭におき,適切な対応が必要であると思われた.
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