日本臨床外科医学会雑誌
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神経線維腫症に褐色細胞腫,多発小腸平滑筋腫を伴った1例
佐々木 文章浜田 弘巳高橋 弘昌田口 和典蓮實 透秦 温信内野 純一
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1992 年 53 巻 1 号 p. 215-220

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抄録
褐色細胞腫は比較的まれな疾患である.一方,神経線維腫症は常染色体性優性遺伝疾患であり,様々な腫瘍,特に内分泌性の腫瘍を伴うことが知られている.これら随伴性腫瘍の中では褐色細胞腫の頻度が最も高い.
最近,当科で神経線維腫症に褐色細胞腫と小腸多発平滑筋腫の合併した1例を経験したので文献的考察を加え報告する.
症例は59歳の男性で,神経線維腫症に褐色細胞腫と多発小腸平滑筋腫がみられた.神経線維腫症に高血圧が見られたときは,褐色細胞腫の合併を念頭において治療に当たらなければならない.また自験例にみられた多発小腸平滑筋腫は,神経線維腫症に合併する組織奇形と考えられた.最近,十二指腸カルチノイドが合併する例が報告されており,上部消化管の検索も重要である.
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