日本臨床外科医学会雑誌
Online ISSN : 2189-2075
Print ISSN : 0386-9776
ISSN-L : 0386-9776
食道癌術後における合成カテコラミン製剤投与の検討
小島 善詞平松 義文山中 英治駒田 尚直川口 雄才日置 紘士郎
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 53 巻 4 号 p. 758-765

詳細
抄録
食道癌手術術後に合成カテコラミン製剤を使用し,術後の呼吸・循環動態,肺機能,腎機能を測定し,その有用性を検討した.用法は術後4日までDobutamine (DOB), Dopamine (DOP)をそれぞれ6μg/kg/minを,また両剤各を3μg/kg/minを混合投与した群(MIX)を設定した.術後早期の循環動態は,心不全型を呈し,術翌日以降は, hyperdynamicな型を示し,循環動態・肺機能は術翌々日まではDOBが最も優れていた.また,腎機能に関しても, DOBが他の2群に比してやや優れており,術翌々日以降は3群ともほぼ同様の結果であった.水分出納は3群ともほぼ同様の経過を示した. DopamineあるいはDobutamineの使用は食道癌術後の心収縮力増加・組織灌流圧の維持のため,術直後ではDobutamineが有用であり,術翌々日以降は3群とも有用であるが,それぞれの特徴を生かし病態に合わせた投与方法が選択されるべきであると考えられた.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top