日本臨床外科医学会雑誌
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下血を主訴とした空腸inflammatory fibroid polypの1例
堀江 修野登 隆安田 聖栄池田 正見向井 正哉千野 修中村 健二田中 豊田島 知郎三富 利夫
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キーワード: 下血, 小腸腫瘍
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1992 年 53 巻 4 号 p. 883-886

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抄録
症例は31歳男性,既往歴,個人歴には特記すべきこと無し.下血とめまいを主訴に当院受診. Hb 5.1と貧血を認め緊急入院となる.入院後も下血をくりかえし輸血を行いながら諸検査を行い,胃,十二指腸,大腸には異常を認めず腹部血管造影にてdistal jejunal branchの毛細血管相にpoolingを認めた.小腸血管腫の診断で試験開腹を行いトライツ靱帯から70cmの空腸に11×11×7mmのポリープ状の腫瘍を認め小腸部分切除を施行した.術中小腸内視鏡検査も行ったがそのほかの部分には異常はなかった.病理組織学的検討において腫瘍はinflammatory fibroid polyp (以下IFP)と診断されポリープの内部に太い血管を含め多数の血管の造成を認めた.小腸のIFPは多くは腸閉塞で発生し消化管出血を認めた例はきわめてめずらしい.本症例を検討しIFPの文献的考察を含めて報告する.
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