抄録
陶器様胆嚢の3症例を経験した.うち1例に胆嚢癌の合併をみた.
陶器様胆嚢の成因を探る目的で摘出標本のマイクロアンギオグラフィーを行って,非石灰化慢性胆嚢炎のそれと比較した.また胆嚢壁成分分析をも施行して石灰化を伴う硬化性病変の強い動脈壁のそれと比較した.その結果マイクロアンギオグラフィーでは慢性胆嚢炎にくらべ微細な血管網がほとんど消失した所見が得られ,成分分析では石灰化を伴う硬化性病変の強い動脈壁のそれと酷似した結果であった.
このことから陶器様胆嚢に特有の石灰化病変は胆嚢管閉塞に伴う慢性炎症に動脈血流の障害が付加された結果生じるものと推測された.