日本臨床外科医学会雑誌
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術後高ビリルビン血症の予後に及ぼす因子
平岡 博守田 信義榎 忠彦飯尾 里相川 文仁小林 哲郎江里 健輔
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1992 年 53 巻 5 号 p. 1018-1025

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抄録
術後高ビリルビン血症の病態を知りその対策を講じることを目的とした.過去2年間に当科で経験した術後1カ月間に血清総ビリルビン値5.0mg/dl以上となった13例を対象とした.閉塞性黄疸は除外した.死亡率は54% (7/13)と高率であった.
生存群(6例)と死亡群(7例)間で,年齢,出血量,手術時間に差はなかった.術後最高ビリルビン値(Max-TB) (p<0.02),最高白血球数(Max-WBC) (p<0.05),最高クレアチニン値(Max-Cr) (p<0.01)と死亡群が有意に高値を示し,最小血小板数(Min-PL) (p<0.05)は死亡群が有意に低値を示した.
Max-TBとMax-Cr間(r=0.491), Max-TBとMax-WBC間(r=0.628), Max-TBとMin-PL (r=-0.696)の相関を有し, (1) Max-TB≧12.0mg/dl, (2) Max-Cr≧3.5mg/dl, (3) Max-WBC≧25,000/mm3, (4) Min-PL<5.0×104/mm3のなかで(1)と(2) (3) (4)のいずれかを満たす症例は全て死亡した.これらの因子は,予後判定因子として有用であった.
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