日本臨床外科医学会雑誌
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腫瘍性膵嚢胞の診断
村上 義昭横山 隆児玉 節竹末 芳生沖田 光昭中光 篤志今村 祐司山東 敬弘津村 裕昭宮本 勝也平田 敏明松浦 雄一郎
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1992 年 53 巻 7 号 p. 1566-1572

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抄録
腫瘍性膵嚢胞11例(膵管内腺癌2例,膵管内腺腫2例,粘液嚢胞腺癌1例,粘液嚢胞腺腫3例,漿液嚢胞腺腫1例, solid and cystic tumor 1例,嚢胞合併膵癌1例)の術前診断について考察を行った.膵管内腺腫・腺癌は男性の膵頭部に,粘液嚢胞腺腫・腺癌は女性の膵体尾部に多くの発生を見た. US・CTでは,腫瘍性膵嚢胞症例は,隔壁,壁在結節を有するものが多く,非腫瘍性嚢胞との鑑別に有用と考えた. ERPでは,膵管内腺腫・腺癌は,膵管内の透亮像を伴う主膵管の拡張と粘液の流出を伴う十二指腸乳頭の開大が特徴的であった.血管造影では,膵外の動脈の壁不整,脾静脈の閉塞をきたした症例に悪性症例が多かった.
以上より,膵嚢胞においては,隔壁,壁在結節を有するものには,腫瘍性嚢胞を考慮し,悪性嚢胞の指標としては,膵外動脈および門脈の壁不整・閉塞の所見が有用と考える.
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